「年長のうちにひらがな全部かけないとダメ?」
「友達は引き算もできるみたい…」
小学校入学を控えた年長さん、どこまで勉強しておくべきか悩みますよね。
忘れてはいけないのが、「勉強は楽しい」というイメージを持つのが大切だということです!
本人の興味を無視して先取りするのは、本末転倒。
小学生と幼稚園児を育てる知育大好きな私が、「国語」「算数」「その他」に分けて、年長のうちに目指したいレベルをまとめました。
小学校が楽しみになるように、年長の一年を盛り上げていきましょう♪
年長さんの勉強時間
小学校入学を意識した時、「年長だとどれくらいの時間、勉強すればいいんだろう」と疑問を持ちますが、
そもそも、小学校に入学する前の年長さんに、勉強は必要なのでしょうか?
今ある時間を、幼児期らしい遊びに使うのも、一つの選択肢ですよね。
遊びから学んで身につける、非認知能力も大切な力です。
とは言え、私たち親は、どうしても子どもに勉強してほしいと思いがちです。
良い学校に入れるように、将来苦労しないように…
と、子どものためを思っているわけです!
年長さんの場合は、一年生になってから苦労しないように、必要なことは身につけておきたいと考えるんですよね。
5歳6歳が集中できる時間は○分
年長さんだと6~7分、これって、結構短いと思いませんか?
もちろん、好きなことには没頭してずっと遊び続けてる、ということはあります。
勉強も、楽しく集中できると良いですよね。
遊びの要素も取り入れながら、長くても1日10分、毎日じゃなくても十分です。
イヤイヤやらせる15分より、5分でもいいから集中することを重視します。
入学準備の勉強はここまで
年長のうちに勉強させたい理由は、入学後に困らないようにしてあげたいからですよね。
メインの「国語」「算数」、そして「その他」に分けると、目指すレベルはこのようになります。
- 国語:ひらがなが全部読める。自分の名前が書ける。
- 算数:数の合成分解(できれば10まで)。100までの数字の理解。
- その他:時計の読み。学習習慣。
それぞれ説明をしていきます。
国語
目指すレベル:ひらがなが全部読める。自分の名前が書ける。
ひらがなが全部読める
公式的には、ひらがなを学ぶのは一年生からであるにも関わらず、実際はほとんどの子どもが入学前に全部読めるようになっています。
もちろん、たどたどしく文字を追う形で、読んでいる子も含まれているでしょう。
必ずしも、すらすらと文章が読めないといけないわけではありませんが、言葉の単位で読めるようになると、入学してからが楽になりますね。
自分の名前が書ける
また、ベネッセ次世代育成研究所「第1回幼児期から小学校1年生の家庭教育調査報告書」では、
年長の男の子で96.5%、女の子で98.8%が「自分の名前をひらがなで書ける」と報告されています。
小学校に入ると、自分の名前を書く機会が多いので、ここはクリアしておきたいですね。
算数
目指すレベル:数の合成分解(できれば10まで)。100までの数字の理解。
数の合成分解(できれば10まで)
2+2=4、3+2=5…と、式を使って早く計算できる必要はありません。
入学前には、具体物で数の感覚をしっかり身につけることが大切です。
例えば、目の前にあるプチトマト。
お母さんのお皿に3つ、私のお皿には2つ、合わせていくつ?
また、10枚のクッキーを、弟に3枚あげたら、ぼくの分は何枚になる?
実際に存在するものを、生活の中で数に落とし込んでいくのが、大事です。
よく、「あわせて」は足し算だよ、「のこりは」は引き算だよ、と言葉尻をとらえて指導することがあります。
これは、本質的な理解ではないですよね。
くみちゃんは、アメとチョコレートをあわせて5つもらいました。
アメとチョコレートを1つずつ食べると、アメはのこり1つになりました。
では、チョコレートののこりはいくつでしょう。
これが文章題だと思うと、少しややこしいですね。
でも、実際のアメとチョコレートを使って動かせば、解けない問題じゃないはずです。
だから、実生活で数量感覚を身につけるのが大切になります。
100までの数字の理解
海外では、よく「100スクエア」という表を使って学びます。
くもんの「磁石すうじ盤100」のような並びになっています。
具体的に理解するというのは、例えば
「お皿に5枚のビスケットがあって、キャラメルを2つ追加でのせたら、お菓子は全部で何個になるでしょう」
ができるということです。
小さい時に計算式を教え込んだ子の中には、5+2=7の計算式は解けるのに、上の文章題は解けない子がいるのです。
2つ増えるというのが、どういうことなのか分かっていないんですね。
数式で足し算できるよ!というお子さんなら、文章でも聞いて理解度を確認してみて下さい。
数の感覚をつかみ、計算がしやすくなりますよ。
今は、4歳の息子が愛用しています。
その他
目指すレベル:時計の読み。学習習慣。
時計の読み
学校では算数として習いますが、アナログ時計が読めない子が意外といるので要注意です。
小学校では、8時35分や12時45分など、実際は5分単位で時間割に出てきます。
時計が読めるようになると、時間の感覚も身についてくるので、一石二鳥ですね。
学習習慣
「毎日机に向かう習慣を」などと言いますが、年長さんの時から毎日机で勉強する必要はありません。
ただ、例えば、お絵描きをするときはテーブルにつくなど、何か書くときには机に向かう習慣をつけると良いです。
毎日でなくていいので、ワークをするときには机に向かって集中する、という経験を少しずつ取り入れます。
一年生になって宿題をするときに、机に向かうことがスムーズになりますよ。
【注意】やってはいけない勉強はコレ×
あれこれさせたくなるのが親心ですが、年長さんに勉強させるにあたり、頭に入れておきたいことがあります。
単純な計算、暗記の先取り×
ただただ単純な計算を繰り返しすることは、この時期の子どもにとって、意味がありません。
今、計算が早くなって、いったい何になるというのでしょうか。
同じく、九九を急いで暗記させる必要は全くありません。
覚えている幼児が周りにいると焦るかもしれませんが、
掛け算の意味を理解しないままに無意味に覚えることは、何の役にも立ちません。
ただ、しっかり概念を理解した上で覚えるのは、悪くありませんよ。
「2+2+2=6は2×3=6にした方が簡単だよね」と、本人が分かって使えるのであれば、勉強を進めて大丈夫です。
計算の反復練習は、意味を理解してからでないと、むしろ害になることもあるので、気をつけて下さい。
概念の理解なしに計算式だけ解けるように鍛えてしまうと、文章題をきちんと読まずに、数字をどうにか当てはめて解く子になりがちです。
親がすべきことは「興味の種まき」
九九や都道府県を暗記させることも、本人の意思でなければ、今必要なことではありません。
私たち親が子どもにすべきなのは、いろいろなことに触れさせてあげることです。
・数に興味を持っている子に、億や兆など大きい数を教えてあげる。
・恐竜が好きな子に、詳しい図鑑を与えてあげる。
他にも、英語の動画を見せてあげる、天気の話をしてあげる、ウイルスについて説明してあげるなど、
子どもの興味を広げるために出来ることはたくさんあります。
普通、飛行機を見たことがない子は、パイロットになりたいと思いませんよね。
知らなければ、そもそも学ぶことも出来ないんです。
子どもの関心や知識につながる種まきこそ、親が一番すべきことだと言えます。
年長さん通信教育はどうする?
入学に向けて勉強を取り入れるなら、手軽な通信教育を始めようかなと思う方は多いです。
実際、カリキュラムも決まっているので、私たち親にとっては助かる存在になります。
楽しく学べることを重視して
最初の段階で「勉強は楽しい」というイメージを子どもが持てるように、各社工夫した教材になっています。
また、基本的に、どの会社にも小学生コースもあるので、そのまま継続したいと思える会社を選ぶと楽です。
ただ、入学に向けた取り組みが目指すレベルまで達したあとは、実は、教科書準拠ではない通信教育を選ぶのがいいんですよね。
一度入ったらなんとなく続けてしまうのが通信教育ですが、合わないと感じたら、常に最適なものを選ぶ姿勢を持ちたいです。
小学校入学前の学力まとめ
幼児期ももう少し、一年生になるとがらっと環境が変わる年長さん。
新しい生活が楽しみになるように、親子ともに自信を持って授業に臨めるように、ゆっくり準備していきたいですね。
【入学に向けて年長さんが目指したいレベルまとめ】
国語:ひらがなが全部読める。自分の名前が書ける。
算数:数の合成分解(できれば10まで)。100までの数字の理解。
その他:時計の読み。学習習慣。